1950年~1960年代の高度経済成長を背景に定着した終身雇用制ですが、日本自動車工業会の豊田章男会長の
「なかなか終身雇用を守っていくというのは難しい局面に入ってきたのではないか。」
と言う発言や経団連の中西会長も
「終身雇用なんてもう守れないと思っている。」
と言う発言により終身雇用崩壊説が加速されるようになってきました。

そもそも終身雇用とはどういうものなのでしょうか?
<企業が従業員の入社から定年までの長期間雇用する制度>
で、日本特有のものだそうです。
また、法律で明確に決められているものではなく、企業の努力により支えられているものです。
メリットとしては、
優秀な人材を長く確保、育成できる。
求職者に生活の安心を与えられるという事。
また、社員の長期的な教育が出来る点です。
デメリットは、
特別なことが無い限り雇用され続けるので、モチベーションが下がりやすいため、会社自体の成長がにぶくなってしまう場合があること。
中途採用する必要が無いと被雇用者に刺激がなく、職場に変化が起きないなどがあります。
また、終身雇用の企業では、採用人数を絞るため、日常的に人手が少ない状態になる傾向があるそうです。

そういえば、最近は大手企業のリストラも話題になっていますね。
富士通、NEC、カシオ、大正製薬、アステラス、武田薬品、みずほ銀行、三菱UFJフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループなど入社時には終身働けると思っていた企業から、リストラされてしまうのです。
しかも、主に働き盛りの40代や50代の人がリストラの対象になっています!
女性の場合の終身雇用はどうなのでしょうか?
そもそも、終身雇用は
「女性は家で家事や子育てをし、男性が稼ぐ」と言う構造の中での制度なので、結婚に出産、育児のため途中で仕事を休まなければならない女性には不利な制度なんですね。

女性の高学歴化に伴い、女性が大企業の正社員の総合職として勤務することが多くなりました。ところが、大企業の正社員の総合職の雇用のあり方と女性のライフスタイルは合わない事がわかってきました。
終身雇用の場合、社内で雇用調整(残業時間の長短を景気変動に合わせたり、休日勤務をする)をしなければならないのですが、出産や育児、育児休業を終えて復帰した女性のライフスタイルと合わないのは確かに言えることだと思います。
同志社大学の川口章教授によると、終身雇用のほか、年功賃金制、企業内昇進制、企業別労働組合など日本的雇用慣行の特徴とされる属性の強い企業は女性の管理職が少いそうで、女性の活躍は困難だそうですよ!
だから終身雇用のもとでは、女性の活躍はあまり見られないのですね。
女性の就業率は1990年の56%から、2018年7月は69.9%に増えました。
けれど女性の就業率の上昇が必ずしも女性の活躍を意味するものではなく、女性の正社員は減少しているのだそうです。
つまり、正規社員ではなく、パートやアルバイト、臨時社員などが増えていると言うことですね。

では女性が活躍するにはどうしたらいいのでしょうか?
1、中小企業で働くこと。
大企業より中小企業の方が、正当に実量を評価してくれたり、女性の正社員や管理職の比率も高くなっています。
2、文系よりも、理系の専攻をしておく。
男性の理系はいますが女性は少ないので企業にもよりますが、選ばれやすくなるようです。
3、場所を問わず使えるスキルを20代~30代で磨いておく。
4、女性ならではの技術や資格を身につける。

以上のことを念頭に置いて、働き方を考えて見て下さいね。
歴史的なターニングポイントをむかえている今、働き方や生き方を選び取る力を身につけて、人生の選択肢を広げ、女性が活躍できる場を掴み取る事が必要です!
結婚後も長く働きたい女性や、管理職を目指す女性、これからの女性の働き方として参考にしていただけたら幸いです!
輝く女性目指しましょう!