足の血管が膨らんでこぶのようになり気になっていませんか?
それは下肢静脈瘤かもしれません。

(手術前の静脈瘤)
静脈瘤は、足がだるかったり、重かったりするだけでなく、ボコボコしたり血管が浮き出てこぶのようになります。
主な理由としては、静脈弁が壊れ、血液が静脈内を逆流してしまうからです。
専門の病院もあって驚きましたが、それだけ静脈瘤で困っている人が多いということですね!
なんと出産経験のある成人女性の2人に1人は発症すると言われていて、男性よりも女性に多く、年齢を増すごとに増えていく傾向があるそうですよ。
また、立ち仕事、特に動きの少ない、販売員、調理師、美容師の方は発症しやすいそうなので気をつけて下さいね。
良性の病気なので、急に悪化したり命にかかわることは無いそうですが、足がだるかったり、むくんだりが慢性的におこると生活の質を低下させますし、あまりに膨らんでしまったり、冷えがひどかったり、こむら返りが度々おこるようだと心配になりますよね。
色素沈着や炎症、湿疹、皮膚が破れ潰瘍ができた場合は早急に病院を受診しましょう。
保険で治療できるので、気になる方は早めの受診をおすすめします。
静脈瘤の症状
・足の血管が浮き出ている
・ふくらはぎがだるい
・足がむくむ
・足がつることが多い
・足がむずむずする
・足のかゆみ、湿疹がある
・足に色素沈着がおきている
・足に潰瘍がある
病院によってや、症状、病気の段階によって違いはありますが、主な治療方法を紹介します。
血管内治療は、現在、薬事認可されたレーザー治療器のある、レーザー治療の専門医のいる医療機関のみの治療になっています。
また、ここに記載している方法は、どれも保険診療ができるものです。
(保険診療でない診療をしてくれる病院もあります。)
手術も日帰りから1泊2日で行えるようです。
静脈瘤の治療方法
血管内レーザー焼灼(しょうしゃく)術
ふくらはぎや膝の内側から、細いカテーテルを挿入し、直接、原因となる静脈壁を焼いて治療する方法。
血管は時間とともに退化し、小さくなり、最終的に体内に吸収されて目立たなくなるそうです。


(手術後は包帯でぐるぐる巻き) (その日の夜に包帯外したところ)
血管内高周波焼灼(しょうしゃく)術
逆流を起こしている血管内を高熱で焼いて治療する方法です。
血管はレーザー同様、時間とともに退化し、小さくなり、最終的に体内に吸収されて目立たなくなります。
レーザーよりも手術時間が短いメリットはありますが、血管が短かったり蛇行が強いと使えない可能性があるようです。
血管内塞栓(そくせん)術
細い管を静脈瘤になった血管の中にいれて、血管に医療用瞬間接着剤(グルー)を注入し、内腔から閉じる治療です。
複数のアレルギーがある方や、アレルギーの薬を服用中の方はできません。
ストリッピング手術
足を2箇所切開し、特殊なストリッパーという器具で逆流を起こしている静脈を引き抜く方法です。
稀に、引き抜く過程で神経に傷がつきしびれを感じる場合があるそうです。
硬化療法
静脈瘤に硬化剤を注入して、静脈瘤そのものをつぶして治療する方法。
網の目のような、皮膚の上から透けて見える細い静脈に対しても有効で、この方法も注射した血管は時間とともに退化し小さくなるそうです。
弾性ストッキング療法
弾性のあるストッキングを履くことにより、足全体を圧迫し、静脈の血流の流れをスムーズにする療法です。
ストッキングを履いている時のみの、予防や進行の防止のための療法です。
日常生活で気をつけつこと(予防)
下肢静脈瘤は、気がつかないところで徐々に進行していく病気なので、さらなる進行や悪化を防いでいきましょう。
・足のストレッチやマッサージを行う
運動することで、血流が良くなり、足の筋力を高めて予防しましょう。
つま先立ちや足首を回したり、お風呂でのマッサージは効果的です。
・生活習慣を整える
下肢静脈瘤の原因になりやすい、肥満や脂質異常を予防するために、バランスのとれた食 事をし、規則正しい生活をする。
・長時間の立ち仕事はなるべく避ける
どうしても長時間立っていなければならない人は、休み時間などに足を上げて休ませた り、軽い運動をして足をいたわりましょう。
・締め付け過ぎないようにしましょう
窮屈な下着は下半身の血行が悪くなります。またハイヒールも血液の循環が悪くなるそう です。
・下肢静脈瘤用の弾性ストッキングを着用する
医療機関で販売している、弾性のストッキングを着用する。
・足を高くして寝る
クッションなどを利用して、心臓より足を高くして寝ると血流が流れやすくなります。


(内出血はしばらく続きました) (治ってきれいになった足)
静脈瘤の様々な予防方法はありますが、完全な予防はできません。
ですが、進行を抑えたり、症状緩和には役立ちそうです。
静脈瘤には治療薬も無いそうなので、根本的には手術するしか方法はありませんが、この記事で少しでもお役に立てたら嬉しいです。